「スポーツ映画の話をしよう」

わくわくどーむ館長の不定期コラム

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「炎のランナー」

今年はオリンピックイヤーってことで、スポーツニュースの話題もオリンピックに絡んだものが多いですね。
第30回目となる今度のオリンピック会場はロンドン。

奇しくもイギリスの映画で、1924年開催のオリンピックを舞台にした名作に「炎のランナー」があります。
1981年公開の第54回アカデミー賞作品賞受賞作品。
この映画を観たことがない人でも、ヴァンゲリスによるテーマ曲「タイトルズ」は絶対に聞いたことがあるはずです。
スポーツのシーンにBGMとして使われることが多く、しかもその映像は
スローモーションがお約束。


二人のイギリス青年が主人公なのですが、最初に観た時には正直言ってワタシ、映画が始まってしばらくの間、登場人物の区別がつきませんでした。
だってみんな同じような顔で、同じような服装なんだもん。

そんな中、主人公の一人、ハロルド・エイブラハムズ(ベン・クロス)はユダヤ人で、異彩を放っています。
顎の感じがちょっと嶋田久作似(笑)。
このハロルド、超一流大学ケンブリッジの現役学生にしてオリンピックのイギリス代表選手だなんて、スゴ過ぎ。
しかもピアノまで弾けるなんて。

一方、もう一人の主人公、エリック・リデル(イアン・チャールソン)も負けてないです。
聖職者として神の道を説くかたわらで、ラグビー選手としてもトップアスリートでありながら、オリンピックには“短距離ランナー”として出ちゃう。

才能に恵まれ過ぎててずるいぞキミたち・・・と思いますが、彼らにはそれぞれオリンピックでメダルを手にするまでの苦悩や葛藤があったのです。

ただ、国内で人種差別を受けたこともなければ、特別に信仰している宗教もない、“ごく一般的な日本人”のワタシには、なかなか感情移入しづらいテーマの映画でした。


ハロルドはユダヤ人であるがゆえにイギリス国内で偏見を持たれています。
彼はオリンピックで勝利することによって「真のイギリス人」として認めてもらえると考えました。
「僕にとって走ることは武器だ」
「何の?」
「ユダヤ人でなくなるための」

彼のセリフを聞いて、思い出した言葉があります。
「黒人でいるっていうのはシンドイぜ。あんた、黒人だったことがあるかい?俺はある。・・・昔、金がなかった頃の話だ」
ボクシングで世界ヘビー級チャンピオンになったラリー・ホームズの言葉です。

スポーツは実力の世界。
そこに人種は関係ありません。
だからこそ、スポーツ映画には人種差別を扱ったものが多いのですね。


エリックは一家そろって敬虔なクリスチャン。
特に妹は、彼にオリンピックに出ることよりも伝道師として専念してくれることを望んでいます。
妹をなんとか説得して、オリンピック出場のため開催国フランス往きの船に乗ったものの、あとになって100m走予選が日曜日に行なわれることを知らされます。
キリスト教徒にとって日曜日は安息の日。
悩んだ末に「僕は走らない」と決めます。

えーっ!?

このあたりの信仰心の強さは、凡人のワタシなどには理解不能です。
イギリスのオリンピック委員会も、「国よりも神の方が大事なのか?」と非難しますが、彼の意志は強固。

しかし、すったもんだの末、エリックは日曜日に試合のない400m走に出場することになり、見事金メダルを獲ります。
同じ陸上競技とはいえ、100m走と400m走とでは全く違う種目なのに。
現代のオリンピックでは考えられないですよね。

そして、ハロルドは100m走で金メダルを獲り、めでたしめでたし。
二人とも伝説のランナーとなるわけです。


それにしても、商業主義満載の今のオリンピックに比べ、88年前のオリンピックのなんと簡素なことか。
競技場は、今の日本の国体レベル。
出場国は、たったの44カ国(でも、しっかり日本は入っています)です。
ユニフォームも各国が小学校の体操着のような代物を身につけているので、どこの国の選手なのか胸のマークがなければ、見分けがつきません。
それはそれで、良い雰囲気なのですが、時代的に黒人選手の姿がほとんどないのが残念です。


エンディングはオープニングと同じで、海辺をランニングする陸上競技イギリス代表選手たち。
印象的なシーンです。
でも、元トレーナーのワタシから言わせれば、
「キミたち。スプリンターなら、そんなトコ走るより、もっとウェイトトレーニングをガンガンやれよ」
  1. 2012/03/09(金) 16:59:16|
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「タイタンズを忘れない」

寒い日が続きますね。

日本のほとんどのプロスポーツが今はオフシーズンですが、アメリカの場合は違います。
アメリカ最大のスポーツイベント「スーパーボウル」が待っています。
アメリカンフットボールの優勝決定戦ですね。
ウィキペディアによると、「世界のスポーツイベントのブランドランキングにおいて、夏季オリンピックやFIFAワールドカップを差し置いて第1位(約4億2000万ドル)である」そうです。
ただ、正直に言いますと、

ワタシ、アメフトのルールをよく知りません。

なんでアメリカ人はあのスポーツに熱狂するのでしょうか?
おそらく多くの日本人と同じく、ワタシにはその魅力がイマイチ解らずにいます。

しかし、アメフトを扱った映画は多く、競技のルールを知らなくても感動できる名作もあります。
2000年(日本では2001年)公開の「タイタンズを忘れない」は、そのひとつです。

この作品は人種差別とスポーツをテーマにしたもので、その点では以前に取り上げた「インビクタス/負けざる者たち」と同じですね。
でも、人種差別に対する主人公のスタンスは随分違います。

「インビクタス」のマンデラ大統領は、黒人と白人の融和を図るために意図的にラグビーを用いました。
「タイタンズを忘れない」の方は、アメフトをひたすら愛する黒人たちとアメフトをひたすら愛する白人たちが“とにかく勝ちたい”というたった一つの共通意識のもとにチームを作り、その過程でお互いを理解していきます。

ワタシも管理職のハシクレとしてビジネス書なども時々読むのですが、「共通の目標を持つ」というのが強い組織を作るための絶対条件であることは、いろいろな本に書かれています。
そう考えると、この作品はマネジメントの参考になるかもしれません。
まあ、そうはいってもディズニー作品ですから、単純にスポーツ青春映画として楽しむべきでしょうけどね。


舞台は1970年代のアメリカ。
黒人の高校と白人の高校が統合され、それまで別々のチームだったアメフト部が、「タイタンズ」として部員の意に反して一つになります。
ヘッドコーチとして新しくやってきたのは黒人のブーン(デンゼル・ワシントン)。
一方、白人のチームを率いていたヨースト(ウィル・パットン)はアシスタントコーチに回され去就を悩みますが、白人部員とその親たちから「チームに残ってくれ」と懇願され、引き受けることを決めます。

なにかと熱く厳しいブーンに対し、理性的で寡黙なヨースト。
その分、ヨーストの9歳の娘シェリルがギャンギャン吠えまくります。

「ドカベン」でいうところのサチコのように。
・・・ごめんなさい。若い人には分からない例えですね。

ブーンとヨーストは、時にぶつかり合いながらもチームをまとめ上げ、その結果タイタンズは快進撃を始めます。
試合に勝つためには、人種などどうでもいい。
チームが一丸となって試合に勝つごとに、最初は人種間で対立していた街の人たちも、一緒になってタイタンズを応援します。

それにしても、アメリカの高校のアメフトは、日本の“部活”のレベルをはるかに超えていますね。
試合には専用のスタジアムがあって、電光掲示板があって、実況のアナウンスまで付くんですから。


ストーリーは、ベタといえばベタ。
でも、これ、実話だそうです。
それだけに、エンディングも余韻に浸れます。

シーンごとの音楽の挿入の仕方も絶妙で、70年代の曲がふんだんに使われています。
ワタシの好きなCCRなんかも良いところで入ってきて、観る者の気持ちを盛り上げます。

それから、出演する役者も良いですね。
デンゼル・ワシントンとウィル・パットンのベテランに負けず、若手が熱演しています。
キップ・パルデューは公開当時、そのイケメンぶりが話題になりました。
この作品の翌年には「ドリヴン」でシルベスタ・スタローンと共演しましたが、その後は大作への出演はないようです。

また、チョイ役ですが、ケイト・ボスワースが出ています。
彼女はその後、「ブルークラッシュ」で主演しました。
この作品はサーフィン映画で、観てる方が波酔いしそうなほどリアルなサーフィンのシーンが満載です。
サーフィンが好きな方は、ぜひ。


さてさて、今年のスーパーボウルは2月6日。
月曜日なのでわくわくどーむは休館日です。
おうちでビールを飲みながらテレビでアメフト観戦なんていうアメリカンな過ごし方はいかがでしょうか。
その前にワタシはルールを把握しておかなきゃ・・・。
  1. 2012/01/16(月) 14:31:48|
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「ミスター・ベースボール」

いささか古い話になってしまいましたが、今年のプロ野球はソフトバンクが日本一となって幕を閉じましたね。
今年は両リーグの優勝チームが順当に日本シリーズへと駒を進め、さらにシリーズは第7戦までもつれたということで、プロ野球ファンにはたまらない展開だったのではないでしょうか。

残念ながら中日の落合監督は有終の美を飾れませんでしたね。

そういえば中日ドラゴンズを舞台にした映画があったなあ・・・。
ということで、今回は「ミスター・ベースボール」。

このコラムでは、これまで「これはおススメ!」という映画について語ってきましたが、たまには「トンデモ映画」を取り上げてもよいでしょう。

この映画、未見のヒトは見ないように。
時間の無駄だからね。

まあ、率直に言って、お粗末な映画です。
ワタシ、高倉健さんの大ファンなのですが、健さんが中日の監督として出演しています。
現役時代は大打者だったという過去と、選手に対して鉄拳制裁も辞さないという性格で、王さんと星野さんを合わせたようなキャラクターになっています。
しかし、
「健さん使ってコレかよっっ」

ストーリーは単純です。
かつてはニューヨーク・ヤンキースのスター選手だった主人公ジャック。
その彼が落ち目になり、聞いたこともない日本のプロ野球チーム(中日ドラゴンズね)に拾われます。
で、メジャーリーグと日本の野球との違いに戸惑いながらも順応していき、最後は成功するという話。

まず、プロ野球をはじめとして日本の文化に対する解釈がとんでもなく間違っています。

選手が一列になって、うさぎ跳びの姿勢から「跳ぶ」のではなく「歩く」トレーニング。しかも腕を横に伸ばして両手にバットを持ちながら。
そんな練習、見たことないですよ。
日本のチーム練習の厳しさをパロディとして表現したのかも知れませんが、笑えない。

高級フランス料理店ではウェイトレスが和装で歩き回っています。
ジャックが出演するCMときたら、60年代並みのクオリティだし。

そもそも、日本のプロ野球でちょっと活躍したくらいで、“ミスター・ベースボール”なんて呼ばれるわけがありません。
だって、日本で“ミスター”という呼称が許されるのは
長嶋茂雄さんだけでしょ(笑)。

この映画が公開されたのは、1992年。
まだ、アメリカが日本の野球を“上から目線”で見ていた時代です。
(メジャーリーグに対して日本のプロ野球を「リトルリーグ」と揶揄する場面もあります)

この数年後にヒデオ・ノモがアメリカに乗り込み、見たこともない投球フォームでメジャーリーガーをきりきり舞いさせ、イチローが魔法使いのようなバットさばきでヒットを量産し、さらにはWBCという国際大会で日本が2連覇するとは、想像もしていなかったでしょう。

そう思いながら見れば、少しはニヤニヤと楽しめるかも。


毎年この時季になると、日本からメジャーリーグへ移籍する選手のニュースが出てきますよね。
わくわくどーむのスタッフには日本ハムのファンがけっこういるのですが、ダルビッシュ選手はどうするのかな。
  1. 2011/12/08(木) 09:05:42|
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「どついたるねん」

ご存じの方も多いと思いますが、わくわくどーむのトレーニング室でスタッフとして勤務している椎野大輝は、現役プロボクサーでもあります。
先日、その椎野が
WBCインターナショナル王座を獲りました!

これって、いわゆる“世界チャンピオン”ではないんです。
世界タイトルに挑戦する資格のない世界ランク16位以下の選手間で争われるタイトルで、これがあると世界挑戦権が与えられます。
まあ、Jリーグでいうと、J2の優勝チームみたいなもんかな。

それでも、チャンピオンはチャンピオン。
ベルトもしっかり持ち帰ってきました。
(ワタシも触らせてもらいました)
しかも、試合をやったのは対戦相手の母国フィリピンですよ。
急な試合日程の変更やら、計量時間の変更やら、明らかにフィリピン選手びいきのレフェリーやら、幾多の困難を乗り越えてのKO勝ち。
立派なもんです。


で、今回は彼の偉業に乗じて、またボクシング映画を取り上げます。
「どついたるねん」。
これ、スポーツ映画のみならず、日本映画屈指の傑作です。

主人公を演じるのは赤井英和。
今やすっかりタレントさんになり、彼がかつてプロボクサーだったというのは、「坂東英二はかつてプロ野球選手だった」と同じくらいの認知度になったかな。
その赤井英和の俳優デビュー作、同時に阪本順治の監督デビュー作でもあります。
ちなみにこの映画が作られる数年前に赤井自身による同名の書籍も出ましたが、映画のストーリーとはほとんど関係ありません。

ワタシはこの映画の試写会を早稲田大学の教室で観ました。
なんで大学の一教室だったのか、記憶が定かではありません。
ただ、映画のラストで思わず涙ぐんでしまい、教室の明かりが点いた時にちょっとはずかしかったのは覚えています。


ストーリーは、壮絶なKO負けによって意識不明になり開頭手術で一命を取り留めたボクサーが、再起して試合をするという、実際にはあり得ない話です。

そう、これは一種のファンタジーなんです。
映画と同様のKO負けをして引退した赤井が「もしカムバックしたら」という夢の話です。
阪本監督はとても素敵な夢を見せてくれました。

赤井をはじめ、出演しているボクサーがみんな本物。
そしてジム会長役の麿赤児やトレーナー役の原田芳雄らの名優が脇を固めます。

映画が始まってすぐに主人公“安達英志”のKO負けのシーンがありますが、対戦相手“イーグル友田”を演じるのは、実際に赤井を引退に追い込んだ大和田正春です。
赤井も大和田も、どんな気持ちでこのシーンに臨んだのでしょうか。

「ファンタジー」と書きましたが、ボクシングに関しての描写はとてもリアリティがあります。
赤井、大和田、そして再起戦の相手“清田”を演じる大和武士、みんな世界タイトルこそ獲れませんでしたが、日本リング史に残る名選手ですから。
減量なんて本当にツラそう(「ロッキー」はヘビー級だったので減量シーンはありませんでしたね)。

また、再起戦のリングに上がる直前の安達にイーグル友田が会いにくるのですが、この対峙シーンが秀逸です。
言葉少なに会話を交わす二人。
やがてリングへと歩き出した安達が、振り向きざまに友田に向かってシャドウボクシング。
瞬時にパンチを返す友田。
実際に拳を交わした者同士の無言の激励のシーンに思わず鳥肌が立ちました。

そして、ラストの試合。
開始当初こそ攻勢をとっていた安達も、若い清田に対して徐々に劣勢に立たされます。
折れない心とは裏腹に、動かない体。
最終ラウンド、連打を浴び続ける安達に、コーナーからとうとうタオルが投げ込まれます。
試合終了を告げるレフェリー。
それとまったく同時に、最後の力を振り絞った安達の左フックがクリーンヒットし、ダウンする清田。
左腕を振り切った安達の背中のストップモーションに、エンディングテーマがかぶさります。

歌っているのは、この映画でも重要な役を演じた原田芳雄。
彼は役者になる前にジャズシンガーを目指したこともあるそうで、ソウルフルな声が心に染みます。
そいうえば、彼は今年の7月に亡くなりましたね。
なんとも惜しい名優を日本は失ってしまいました。
合掌。
原田芳雄のシブい演技を見るだけでも価値のある作品です。


「どついたるねん」の主人公のボクシング哲学は、「とにかくリングに上がったら、どついて、どつきまくって、KO勝ちすること」。
赤井英和も、そうやって絶大な人気を得たボクサーでした。

我がわくわくどーむの椎野選手も、ぜひ、どついて、どつきまくって、KOの山を築いてほしいものです。
彼はそれが出来るボクサーですからね。

応援、よろしくお願いします!
  1. 2011/11/12(土) 17:14:40|
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「インビクタス/負けざる者たち」

いやあ、日本、残念でしたねえ、ワールドカップ。

何がですって?

ラグビーですよ、ラグビー。

今、ワールドカップニュージーランド大会の真っ最中です。
日本はあっさり予選ラウンドで敗退しちゃいましたけど。
やはり開催国ニュージーランドが優勝の大本命でしょうか。

で、今回はクリント・イーストウッド監督の「インビクタス/負けざる者たち」を語ります。

これは1995年のラグビーワールドカップ南アフリカ大会での実話を映画化したものです。
なんか最近このコラム、「実話を元にした・・・」って映画が多いですね。
ただ、これまでここで取り上げた映画の中では、いちばん事実に忠実なストーリーです。
モーガン・フリーマンのマンデラ大統領っぷりがすごいですよ。


1995年といえば、日本では様々な事があった年ですね。
阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件・・・。
スポーツ界では、野茂英雄が大リーグに挑戦し、トルネード旋風を巻き起こしました。
そして日本ラグビーにとっても、この年のワールドカップでは忘れられない出来事がありました。
対ニュージーランド戦で、
17-145という大敗を喫したのです。

これは現在もワールドカップ史上最大得点差試合であり、最多失点記録です。
「145」という数字は、それ以降、ファンも含め日本ラグビー関係者にとってトラウマのような数字となりました。

今回のワールドカップでは、再びそのニュージーランドとの対戦がありました。
「145の悪夢」払拭の絶好の機会だったのですが、結果は、またしても
完敗。
う~ん。

日本のラグビーはアジアでは断トツに強く、世界ランキングも、これを書いている時点では13位。
サッカーのそれ(世界15位)より上位なんです。
にもかかわらず、あまり話題に上らないのは(テレビの露出度も全然違いますよね)、世界のトップレベルとの差が大き過ぎるからでしょうか。

思えば80年代にはラグビーブームがありました。
毎年、成人の日(当時は1月15日)の日本選手権には、成人式帰りの晴れ着を着たお嬢さんが国立競技場のあちらこちらで見受けられたものです。
ユーミンの「ノーサイド」がヒットしたのもこの頃。
それが今は・・・。


すいません。
なかなか映画の話になりませんね。

「インビクタス/負けざる者たち」は、ワールドカップを中心にストーリーが展開されるものの、単純なスポーツ映画ではありません。
27年間の獄中生活から解放され、南アフリカ大統領に就任したネルソン・マンデラが主人公です。

マンデラ大統領は、ワールドカップの自国開催を機に白人と黒人との和解を進め、国をひとつにまとめようと考えます。
そのためには、南アフリカ代表チーム「スプリングボクス」が国民全体から応援され、なおかつ勝てるチームにならなければなりません。
ワールドカップ決勝戦に勝ち進むまでの、大統領とスプリングボクスの奮闘ぶりが丁寧に描かれています。
そして決勝戦でスプリングボクスの前に立ちふさがるのは、“怪物”ジョナ・ロムーを擁するニュージーランド代表「オールブラックス」。

南アフリカ大会でのロムーの活躍は、ワタシも鮮明に記憶しています。
120㎏の巨体。100mを10秒台で走る脚力。タックルに来る相手を片手で吹っ飛ばしてしまうパワー。
まるで空飛ぶ大型冷蔵庫。

ボクシングのマイク・タイソンを初めて見た時と同じ衝撃を受けました。
日本が145点を取られた試合では、ニュージーランドは控え選手を中心にチームを組んでいたのでロムーは出ていませんが、もし彼が出場していたら、いったい何点取られていたんでしょう。

しかし一方、スプリングボクスは決勝戦でロムーをも封じ込め、見事にオールブラックスを倒して優勝するのです。
マンデラ大統領がスプリングボクスのユニフォームを着て、優勝カップをキャプテン(マット・デイモン)に渡すシーンが感動的。

映画の冒頭で、「南アフリカでは、サッカーは黒人のスポーツ、ラグビーは白人のスポーツ」というのを印象付ける場面があります。
それが、エンディングでは黒人の少年たちが楽しげにラグビーをしていて、南アフリカの明るい未来を暗示するかのようです。
ほろ苦い終わり方をする映画が多いイーストウッド監督作品には珍しいハッピーエンド。


さて、このラグビーワールドカップ、2019年には日本で開催することが決まっているのをご存知ですか。
8年後、日本のラグビーが盛り上がっていてほしいなあ、と思います。

世界を驚かせようぜ、ジャパン。
  1. 2011/09/24(土) 17:51:58|
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プロフィール

Author:わくわく館長
【館長:小久保洋明 プロフィール】
・1965年 埼玉県生まれ
・熊谷高校~早稲田大学 卒業
・NSCA認定パーソナルトレーナー/ 高齢者体力つくり支援士(ドクター)
・平成22年度より わくわくどーむ館長に就任

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